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身上監護について ~成年後見人の職務~

カテゴリ:成年後見 2016年04月04日


成年後見人の職務として「財産管理」が主な職務として挙げられますが、成年後見人には、「身上監護」と言う職務もあります。

身上監護とは、
ご本人(被後見人)が問題なく適切に生活できるように、介護保険や病院などの身の上の手続きをすることで、病院や介護保険以外に、
「施設入所や施設退所」、「教育やリハビリ」、「住居の確保」に関する手続きなどがあります・・。

これら身上監護に関する職務は、あくまで法律行為であって、実際に介護などを行うことではありません(親族なら、例えば買い物の付き添いや身の回りの世話をすることはありますが、これら事実行為は成年後見人の職務ではありません)。

成年後見人は、
介護サービスを契約した後もそのサービスが適切に行われているか確認しなければならず、また、
老人ホームや施設に入所した際も、「適切にサービスを受けられているのか」、「不適切なことなどはがないか」といったことを確認しなければなりません。

 

 

 

元成年後見人から相続人への財産引渡し

カテゴリ:成年後見, 相続、遺産分割 2016年03月21日



ご本人が亡くなることにより成年後見は終了するため、

司法書士や弁護士等の専門職後見人は、それまで管理していた財産を相続人に引き渡さなければなりません。

 

「財産の引き渡しなんか渡すだけなんで簡単・・」と思われるかもしれませんが、この財産引渡しが結構クセモノで、慎重にことを進めないと思わぬトラブルに発展することがあり、

例えば、

相続人間に争いがある場合において、後見業務終了後、それまで管理していた財産を相続人の1人に引き渡したことを、他の相続人に責任追及される場合。

また、

相続人間で話し合いがまとまらず、誰にも財産を引き渡せないような場合などがこれに該当します。

 

従い、財産引渡しの際は、

  1. 相続人全員から実印による同意書(+印鑑証明書)もらい、相続人の代表者に財産を渡す。
  2. 遺産分割協議などで各々の相続分を決めてもらい、各々に財産を渡す。

といったように、後にトラブルとならない方法を採ることが望ましいと考えられます(現実的には1の方法がほとんどですが)。

 

それでは、

相続人はいるが、誰も財産を受け取ってくれない場合はどうしたら良いでしょうか?

 

このような場合は仕方ないので、当面の間は元後見人が預かることになります。

しかし、

管理の法的根拠が曖昧なので、長期に渡る元後見人による財産の管理は、後に責任を追及される事態に発展するかもしれません。

従い、

一定期間、相続人への財産引渡しに進展が見られないような場合は、民法918条2項による相続財産管理人の申立てを行うことになります。

 

民法918条2項は、

「家庭裁判所は、利害関係人又は検察官の請求によって、いつでも、相続財産の保存に必要な処分を命ずることができる。」としていますが、

これは、相続人が管理ができない場面を想定し、相続人が相続を承認するか放棄するかを決定するまでの間の「つなぎ役」を規定していると考えられます。

この相続財産管理人に選任されれば、元後見人による財産管理は無権限なものではなくなりますので、親族から責任追及をされるリスクも回避できます。

 

なお、

相続人が財産を受け取らないのではなく、本当に相続人がいないのであれば、民952条に基づいて、相続財産管理人の選任申立てを行い、当該財産管理人に財産を引き継ぐという方法で対処が可能です。

 

 

 

後見制度支援信託とは?(1)

カテゴリ:成年後見 2016年02月29日

後見制度支援信託とは、
後見制度を利用する本人の財産を守るための仕組みのことです。

成年後見制度には、後見人が本人のお金を私的に使い込んでしまうという問題点があります。

このような問題を未然に防ぐために、本人の財産中、日常必要な最低限の預金以外(普段使わないお金は)信託銀行などに預けて管理します・・・この仕組みを「成年後見制度支援信託」と言います。

信託預金からお金を引き出したり、解約したりする際には、事前に家庭裁判所に申出て、家庭裁判所が発行する指示書を提示する必要があり、こうすることで、後見人が本人の財産を勝手に使うなどの不正行為を防ぐ効果が期待できるのです。

なお、後見制度支援信託ではお金(預貯金)以外は利用できません。

 

 

成年後見人にできないこと

カテゴリ:成年後見 2016年02月08日

成年後見人は包括的な代理権を有しているため、何でもできると思われがちですが、そうではありません・・。

成年後見人は、次のことはできません。

 

1、ご本人が行った、日用品の購入に対する同意や取消し

ご本人が行った食料品や嗜好品その他の日用品の購入は、成年後見人等の同意を必要としない行為のため、成年後見人はご本人の行ったこれら行為を取り消すことはできません。

 

2、事実行為

事実行為とは、食事や介助、掃除、送迎、病院等への付き添いなどの行為を言います。

成年後見人等は契約等の法律行為を行うのであり、本人にこれら事実行為の必要が生じた際は、介護保険やその他の制度を利用し、ヘルパーなどの専門家にゆだねることになります(成年後見人等の事務の範囲ではありません)。

 

3、医療行為の同意

医療行為の判断は本人固有のもので、代理権の及ぶものではないとされております。医療行為に対する同意は、成年後見人等の事務の範囲ではありません。


4、身元保証人、身元引受人、連帯保証人になること

老人ホームの入所や病院への入院の際には、身元保証人や身元引受人を要求される場合が多々ありますが、成年後見人等は「財産管理」の中で入所費用の支払いをし「身上監護」の事務を行うのであり、これらに就任することは事務の範囲に含まれていません。


5、居所の指定

成年後見人等には、代理権の範囲に応じて特別養護老人ホームや有料老人ホームなどの福祉施設の入退所に関する契約をする権限がありますが、実際の入退所については、本人の同意が前提であり強制する権限はありません。従い、自宅での生活では療養看護を十分にできず、老人ホームへの入所が必要な場合であっても、本人の同意を得る説得が必要になります(但し、緊急の場合や本人の判断能力の状況によってはやむを得ない場合があります。)。

 

 

清瀬市社会貢献型後見人(市民後見人)養成講座の講師をつとめてまいりました。(2016.1.15)

 

昨日は清瀬市社会福祉協議会 きよせ権利擁護センターが主催する、

社会貢献型後見人(市民後見人)養成講座の講師をつとめてまいりました。

 

養成講座は1回限りではなく、

3回の権利擁護サポーター養成講座を経て、その後に9回のプログラムにて行われる養成講座でして(全12回)、私は7回目の講師を担当させていただきました・・。

 

ところで皆さんは「市民後見人」をご存知でしょうか?

市民後見人とは、

司法書士や弁護士、社会福祉士などの資格は持たないものの、社会貢献への意欲や倫理観が高い市民の方で、成年後見に関する一定の知識・態度を身に付けた第三者後見人等をいいます。

現在、認知症や障害を患った方の後見人になる方の数が不足しており、そのことが社会問題になりつつあります・・・。

そこで、親族ではない一般の市民の方に後見人になってもらうことで、後見人不足の問題を解決しようとうことを厚生労働省が政府の政策として推進しており、この一般市民の方による後見人を「社会貢献型後見人(市民後見人)」と呼んでおります。

 

講義内容は「事例から学ぶ実務レポート」というテーマで、

後見開始の申立てから就任時の業務、就任中の日常業務、終了時の後見業務など一通りの後見業務の実務について、実際に現在私が後見人として携わっている事案を紹介しながら実務上のポイントや注意点をお話させていただきました。

 

養成講座に参加してくる方達なので、当然のことながら権利擁護の意識がとても高く、「やる気」といいますか、なんか熱い空気のようなものがヒシヒシと伝わってまいりました・・・。

近い将来、この方達が立派な市民後見人として活躍されることを楽しみにしています・・。

 

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