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元成年後見人から相続人への財産引渡し

カテゴリ:成年後見, 相続、遺産分割 2016年03月21日



ご本人が亡くなることにより成年後見は終了するため、

司法書士や弁護士等の専門職後見人は、それまで管理していた財産を相続人に引き渡さなければなりません。

 

「財産の引き渡しなんか渡すだけなんで簡単・・」と思われるかもしれませんが、この財産引渡しが結構クセモノで、慎重にことを進めないと思わぬトラブルに発展することがあり、

例えば、

相続人間に争いがある場合において、後見業務終了後、それまで管理していた財産を相続人の1人に引き渡したことを、他の相続人に責任追及される場合。

また、

相続人間で話し合いがまとまらず、誰にも財産を引き渡せないような場合などがこれに該当します。

 

従い、財産引渡しの際は、

  1. 相続人全員から実印による同意書(+印鑑証明書)もらい、相続人の代表者に財産を渡す。
  2. 遺産分割協議などで各々の相続分を決めてもらい、各々に財産を渡す。

といったように、後にトラブルとならない方法を採ることが望ましいと考えられます(現実的には1の方法がほとんどですが)。

 

それでは、

相続人はいるが、誰も財産を受け取ってくれない場合はどうしたら良いでしょうか?

 

このような場合は仕方ないので、当面の間は元後見人が預かることになります。

しかし、

管理の法的根拠が曖昧なので、長期に渡る元後見人による財産の管理は、後に責任を追及される事態に発展するかもしれません。

従い、

一定期間、相続人への財産引渡しに進展が見られないような場合は、民法918条2項による相続財産管理人の申立てを行うことになります。

 

民法918条2項は、

「家庭裁判所は、利害関係人又は検察官の請求によって、いつでも、相続財産の保存に必要な処分を命ずることができる。」としていますが、

これは、相続人が管理ができない場面を想定し、相続人が相続を承認するか放棄するかを決定するまでの間の「つなぎ役」を規定していると考えられます。

この相続財産管理人に選任されれば、元後見人による財産管理は無権限なものではなくなりますので、親族から責任追及をされるリスクも回避できます。

 

なお、

相続人が財産を受け取らないのではなく、本当に相続人がいないのであれば、民952条に基づいて、相続財産管理人の選任申立てを行い、当該財産管理人に財産を引き継ぐという方法で対処が可能です。