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個人民事再生における養育費と慰謝料の取り扱い

カテゴリ:個人民事再生, 債務整理・借金問題 2008年10月21日

関与している小規模個人再生の認可決定を、先週無事に得ることができました・・・。

この個人再生には養育費と慰謝料債務が含まれており、少々特殊なケースだったのですが、

数年前に同様のケースを取り扱ったことがあるので戸惑うことはありませんでした・・・・・(もっとも前回は給与所得者等再生でしたが)。

 

しかし、

今回の個人再生手続きは、

前回と申立先の裁判所が異なるので、

実務運用や解釈の相違などを理由に、何か不利益な扱いがされるのでは?・・・、

と言った不安が、

実際に認可決定を得るまで、いつも頭の隅に残る・・・・・そんな事件でした。

 

再生手続開始前の原因に基づいて生じた財産上の請求権は「再生債権」とされ、再生手続きによって影響を受けますが、

手続開始後に生じたやむを得ない費用等の請求権は「共益債権」となるため、再生手続きに影響はなく、随時弁済を要する取り扱いになります・・。

 

それでは養育費についてはどちらになるのでしょうか・・・・・?

 

この問題点は、平成16年の民事再生法の改正によって解消されています(非免責債権)。
しかし、非免責債権であっても個人民事再生手続の影響をまったく受けないわけではなく、

再生計画の弁済期間内は期限が猶予されることになります・・・・。

 

しかし、

再生計画終了後には一括して支払う義務があるという点に注意しなければなりません・・・。

 

つまり、

開始決定を境に、支払期日が既に経過している養育費については、再生債権となり、再生期間中は権利変更の影響を受けるのですが、

再生計画終了後には、再生計画中に支払った額を控除した残りの分を一括で支払わなければならないということです・・・。
養育費支払義務が存在している場合、

民事再生を利用するに際しては、再生計画中の弁済については勿論のこと、

再生計画中に支払期日が訪れる当該共益債権を弁済するための収入状況及び、

再生計画終了後の一括弁済について(原資の確保)も、検討しておく必要があります・・・。

 
慰謝料については如何でしょうか?

 

慰謝料は損害賠償請求権の性質を有するため、

不法行為時にその効力が遡及する結果、

再生開始決定前の原因に基づいて発生した請求権であることに間違いはありませんが、

これも、民事再生法229条3項1号により、非免責債権であると一義的には解釈して問題ないと思います・・・・・。

 

しかし、

同法によると、「悪意で加えた・・・」と前置きがあることに注意しなければなりません。

 

つまり、

悪意なき不法行為に基づく損害賠償請求権については、その原因が何時発生したのかによって(再生手続開始決定を境に)、

「権利の変更受けるべき債権」となるのか?、

それとも養育費同様、「非免責債権」となるのか?

という、再生債務者、再生債権者どちらの立場に立っても、大きな影響をもたらすことになるのです・・・。

 

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