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【個人民事再生】給与所得者再生の利用には注意が必要です。

カテゴリ:個人民事再生, 債務整理・借金問題 2017年11月15日



個人民事再生には、
「小規模個人再生」と、「給与所得者等再生」の2種類の手続きがあります。

両手続とも、裁判所の認可決定を得て借金が大幅に減額される制度(8割カット)であるという点は同じなのですが、この2つの手続きにおける最も大きな違いは、

小規模個人再生の場合、認可決定を得る条件として「債権者の決議がありますが(債権者の同意)」、給与所得者等再生には債権者決議のようなものはないという点です。

これだけ聞くと、絶対に「給与所得者等再生」を利用すべきを思うかもしれませんが、実はそうでもありません。

その理由をご説明する前に、まずは、小規模個人再生と給与所得者等再生を利用できる方について簡単にご説明します。

給与やこれに類する定期的な収入を得る見込みがある方は、給与取得者等再生を利用することができます。

一方、自営業者や、上記には該当しないが将来にわたって継続的に収入を得る見込みのある方(アルバイトやパートタイマーの方など)は、小規模個人再生を利用することができます。

それでは、給与所得者等再生を利用すれば、債権者の同意も不要なので、必ず借金の80%が減額されて、残りの20%を弁済すれば借金は全て無くなるのか?と言いますと、そう簡単には行きません。

給与所得者再生の場合、
「借金総額の20%と、2年分の可処分所得(税金や家賃、生活費を除いた残りの自由に使えるお金)を、比較して高い方の金額」が返済すべき金額となるのです。

そして、この可処分所得の算出方法は、
その債務者が実際に必要だった生活費の額で計算することは認めらず、「政令」によって一律、具体的に(債務者の居住地域や家族構成等あわせて)定められており、これが機械的に採用される結果、

例えば、
「独身者」や「夫婦二人で子供なし」といった債務者の場合は、債権額の20%よりもはるかに2年分の可処分所得の方が高額になってしまうケースが多く(高額の方が弁済額として採用されてしまうため)、再生計画の遂行が困難になってしまう危険性があるのです。

具体例をあげますと、
「500万円の借金を負っている方(独身者)が個人民事再生を行った場合、小規模個人再生ならその再生計画による弁済額は100万円で済むのに、給与所得者等再生を利用すると弁済額が350万円くらいになってしまう。」
といったようなことが実際に起こり得るのです。

従いまして、
個人債務者再生を利用する際は、給与所得者等再生を利用できる環境だから(=正社員)ということだけを基準にこれを選択するのではなく、

これを選択した場合における再生計画認可決定時の返済総額はいくらになるのか?といたことを事前にシュミレーションの上、検討し、

場合によっては、債権者の消極的同意を得るというリスクのある小規模個人再生を選択するといった判断も必要になってくるのです。

何れにしましても、
個人債務者再生という手続きは、借金返済や多重債務で困り、引き直し計算後の債務の総額が一定金額以上の高額に及ぶ方にとって(例えば300万円以上)、抜群の減額効果を発揮する債務整理だと思います。

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