引直計算(自己破産や個人再生をする前に借金が減る理由)

出資法(年29.2%まで)と利息制限法(年15~20%まで)という、貸付けの際に受領してよい金利について定めた2つの法律があり、サラ金、消費者金融といった貸金業者や信販会社の金利は、多くの場合、最近まで22~29.2%、つまり出資法に基づく金利により取引がなされておりました。

利息制限法の上限利率を超過する利息は無効です

利息制限法は、借金の額(元本)が、 「10万円未満の場合→年20%」 「10万円以上100万円未満の場合→年18%」 「100万円以上の場合→年15%」となっており、これを超える利息の約束は、上限利率を超える部分について無効であると定めています。

受任通知とは1~取立て禁止効

認定司法書士があなた(債務者)の債務整理を受託すると、まずはじめに、「司法書士が債務整理に介入した旨」の通知をサラ金、消費者金融に発送します(これを 受任通知と言います)。

認定司法書士や弁護士があなたの債務整理に介入すると、 サラ金、消費者金融等の貸金業者が、債務者に対して直接連絡(請求)す ることは、貸金業法や金融庁のガイドラインで禁じられおります。

従い、司法書士が受任通知の発送した後は、サラ金、消費者金曜等の貸金業者からの連絡は一切来なくなりますので、落ち着いた生活を送るこ とができるようになります。

受任通知とは2~支払いの中断

また、司法書士が債務者の債務整理に介入した後は(受任通知)、サラ金、消費者金融への支払を、相当の期間ストップすることができます(返済の中止)。

司法書士に相談するまでは、毎月多額の借金返済に追われてきたわけですから、この受任通知の発送によって、これまでのような返済がストップできるな らば、あなたは以前のような健全な家計状況を取り戻すことができるのではないでしょうか?

受任通知とは3~取引履歴の開示請求

司法書士が発送する受任通知には、司法書士が債務整理に介入した旨の記載のほかに、債務者とサラ金や消費者金融等とのこれまでの取引全てについ て、その明細を送付するよう、開示請求も行います。

サラ金、金融業者等は、司法書士からこの開示請求を受けると、、これに応じなければならない義務があるため (法律で定められています)、後日、取引の明細を司法書士事務所に送ってきます (取引履歴の開示)。

司法書士による引き直し計算

取引履歴を受取った司法書士は、この取引履歴に記載された借入日と借入金額、 そして返済日と返済金額に従って、取引の最初から最後まで、利息制限法の上限利率に従い、計算をし直します(これを「引き直し計算」といいます)。

サラ金、消費者金融といった貸金業者等が採用している出資法の金利よりも、利息制限法の金利の方が、約10%程金利が低いので、利息制限法に基づく上限金利で 引直計算をすれば、当然その金額(借金)は減りますし、また、貸金業者等との取引期間が長ければ長いほど、その減額の割合は大きいものとなります。

従い、取引年数が長期に及ぶ場合は、引き直し計算によって、相当の減額効果が 期待でき、実際に自己破産手続きや個人民事再生手続きを申立てる前から(債権 債務調査の段階)、借金の減額効果が表れてくるのです。

サラ金、消費者金融が利息制限法を守らない理由

一言で言うと、「利息制限法に違反した場合の罰則がないからです。」

利息制限法では、貸し付けの上限金利、およびそれを超える部分は無効である旨を定めていますが、罰則規定はありません。一方、出資法では上限金利を超えた貸付に対し罰則を定めています。

過払い金(過払金返還請求)

サラ金、消費者金融といった貸金業者との取引が長期に及び、引き直し計算をしてみたところ、借金が減額するどころかゼロになってしまい、逆に、支払い過ぎの状態になっていた場合はどうでしょうか?

返すべき借金がなくなり、返し過ぎの状態になっていたのですから、その分は、あなたのお金であり、消費者金融に返還を求めることが可能です(過払い金)。

引直計算の結果、過払いが生じているようであれば、司法書士は貸金業者に対して過払い請求を行い、過払い金の回収を行います。司法書士からの過払い金返還請求に対し、消費者金融の対応はまちまちですが、何れにせよ、任意に返還に応じないサラ金、消費者金融等に対しては、裁判上の請求によって、過払い金の返還請求を行うことになります(過払い訴訟)。

不当利得返還請求訴訟(過払金返還請求訴訟)

サラ金、消費者金融といった貸金業者が積極的に過払い金の返還に応じてくれない場合や、たとえ返還に応じたとしても、返金額が(過払い金満額の)7割や8割 といった、満足できるような内容でない場合は、裁判上の請求によって回収を図ることになります。

訴訟をする場合は認定司法書士や弁護士があなたの代理人となって裁判を行ってまいりますので(認定司法書士が代理できるのは簡易裁判所管轄で、1社あたり140 万円まで)、ご安心下さい。また、裁判の行方ですが、こればっかりはやってみないことには分かりません。

しか し、数々の裁判例によって、あなた(原告)に有利な判決内容となるものが多数を占めておりますので、特段問題がある事例でない限りは、ご安心頂いて宜しいかと思います。