信用情報機関(いわゆるブラックリスト)とは、
銀行・サラ金消費者金融等の貸金業者・信販会社など、
それぞれの業界団体が設置している機関です。
信用情報機関では、
貸付情報やクレジットカード取引の内容といった個人情報を収集し、
「この人に貸しても大丈夫だろうか?」といった与信判断の参考となる資料を、
加盟している銀行や消費者金融、信販会社などに提供しています・・・・。
借金返済を3回以上滞ったり、
債務整理(任意整理・特定調停・個人債務者再生・自己破産)を行ったりすると、
その新たな情報が個人信用情報に登載され(=事故情報)、
この事故情報を見た消費者金融等が、
(これが抹消されるまでの間)新たな貸付や契約をしなくなるというしくみです。
全国銀行協会が設置、運営しており、
銀行・信用金庫・信用組合・労働金庫・農業協同組合・政府系金融機関といった金融機関の加盟をメインに、
このほか、
銀行の推薦を受けた信販会社や消費者金融業者、保証会社も加盟しています・・・・・。
消費者金融業者による信用情報機関として初めて昭和47年に㈱レンダーエクスチェンジが設立されたのをきっかけに、
全国各地に同様の信用情報センターが設立されました・・・。
これら各地の信用情報センターで構成された連合体が全国信用情報センターで、
現在では33の情報センターで構成されています・・・。
信販会社などを設立母体とする信用情報機関です・・・。
加盟会員は、
信販会社・百貨店・デパート・専門店会・流通系クレジット会社・銀行系クレジット会社・リース会社・家電メーカー系クレジット会社・自動車メーカー系クレジット会社・保険会社・保証会社などです。
銀行系、消費者金融系、信販会社系といった業界の垣根を越えた信用情報機関で、どの業界でも加盟できます・・・。
先日、悪質な手口の被害にあわれている方の債務整理を受託しました・・・・・、
悪質な手口とは、
融資を受ける代わりに、年金が給付される金融機関の通帳と印鑑を貸金業者にとられるといったものです・・・。
年金受給権は法律に規定がある場合のほかは担保として差し入れることが禁止されていますので、
金融業者に年金立替の名目で年金受給権を担保に取られている方は、
すぐにお近くの司法書士・弁護士等の専門家にご相談ください(年金担保融資は禁止)!
福祉医療機構が行っている年金担保貸付は、厚生年金や国民年金等を現に受けているかたに、生業、住居、医療などに必要な資金を融資するもので、唯一法律で例外として認められたものです。
貸金業を営む者は、貸付けの契約について、その貸付金の弁済を公的給付を原資とする資金から受ける目的で、法令の規定により譲り渡し、担保に供し、又は差し押さえることができないこととされている公的給付が振り込まれる銀行口座等の預金通帳やキャッシュカード、あるいは年金証書などの引渡しを求め、又は保管する行為を行ってはなりません。
これに違反した者について、1年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金に処し、又はこれを併科することとされております。
遅延損害金とは、
契約で定められた期日までに返済(支払い)をしない場合に、
期日から送れた日数と利率で算定した金員を相手方に支払う損害賠償です・・・。
民法上は遅延損害金の利率は年5%と定められておりますが、
当事者間でこれと異なる合意をすることは可能です・・・・。
しかし、事業者が一方的に高額な遅延損害金を定め、これを消費者に負担させることは、
消費者に一方的に不利益を課し、事業者を不当に利するものと言えるため、
消費者契約法は、消費者が支払わなければならない額に対し、
年14.6%を超える損害賠償(遅延損害金)の定めは、
「無効」
であるとしています(消費者契約法9条2項)。
一方、割賦販売においては、
年6%を超える金員を請求してはならないと割賦販売法6条1項にて定めておりますので、
クレジットの利用代金については消費者契約法(14.6%)に優先して遅延損害金の上限利率は6%となります・・・。
それではサラ金、消費者金融といった貸金業者からの貸金については如何でしょうか?・・・・。
利息制限法で定める遅延損害金の上限利率は、
利息制限法所定の上限利率の1.46倍までとされており、
これを超えるときは、その超過部分につき無効とされています・・・。
貸し金元本10万未満における遅延損害金は年29.2%
貸し金元本10万円以上100万円未満における遅延損害金は年26.28%
貸し金元本100万円以上における遅延損害金は年21.9%
貸金の遅延損害金は、消費者契約法の上限利率よりもはるかに高い利率となっているため、
貸金における優先適用(利息制限法が優先?消費者契約法が優先?)が問題となります・・・・。
東京高等裁判所判決平成16年5月26日
保証委託契約については、消費者契約法が適用され、同契約中遅延損害金についての定めのうち、同法9条2号所定の14.6パーセントを超える部分は無効である・・・・省略。
貸金業法改正後、日系の大手貸金業者による韓国消費者金融市場進出が進んでおりますが、
三和ファイナンスの韓国子会社、「三和マネー」も韓国では業績が好調のようで、
資産が17.8%、純利益は9.0%それぞれ増加したようです・・・。
消費者金融大手のプロミスは、
法人向けの融資事業に参入したと発表しました・・・・業界初です。
主に中古車販売会社を対象に、車両を担保に仕入れ資金を貸し付けるようです。
貸金業法改正により、
個人向け融資については10年6月までに借り手の年収の3分の1以下に制限する総量規制が導入されますが、法人向け融資は対象外になっております・・。
一方、「ディック」ブランドで営業する米シティグループ傘下のCFJ並びに、
「レイク」を展開するGEコンシューマー・ファイナンスといった外資系消費者金融については、
有人店舗を6~8割減らすとのことです・・・。
市場を海外へシフトしたり、多角経営を図る・・・・,
逆に事業規模を縮小し、負担を軽減する・・・・・・。
貸金業法改正の影響を受け、生き残りをかけた戦略は各社さまざまです・・・・。
日本学生支援機構が
個人信用情報機関に加盟するといった報道を目にしました・・。
個人信用情報機関に加盟するということは、
つまり、
一般消費者金融等と同様に、日本学生支援機構から借りた金銭を滞納した際には、事故情報を個人信用情報機関に通報するという意味で(いわゆるブラックリストなどと呼ばれているものです)、
以降、5年~10年は銀行ローンやクレジットカードの利用や、新たな借入ができなくなるということになります・・・。
支援機構を所管する文部科学省などによると、
滞納は年々増加しており、
平成19年度の要回収額は3175億円だったが、回収率は8割を切り、660億円が未返済・・・・・・、
貸し倒れの可能性がある3カ月以上の延滞債権額も2253億円に上っているとのことです・・・。
(当事務所に日々相談に訪れる方の中に)確かに債権者の中に「育英会」が存在するケースが少なくなく、
前々から、
「奨学金を滞納している方が結構多いなぁ・・・」とは感じていましたが、
ここまで深刻な状況になっているとは少々驚きです・・・。